平素より大変お世話になっております。
サラリーマンゲーマーのmifuiです。
ゲームではついキャラクターの濃い人に目が行きがちですが、実際にリアルの世界では濃い人達だけでは成り立たないのが現状です。私は普段からサッカーなどのスポーツを良く見ているのですが、個人的にはあまり目立たないけど居ないと困ってしまう所謂"バイプレーヤー"という選手を好んで目で追ってしまいます。そしてこのような選手が活躍をした時には何故かちょっとだけ誇らしい気持ちにもなります。玄人ぶれるのが嬉しいのかもしれませんね(笑)
目立たず騒がす影に紛れた【アサシンクリード ミラージュ】今回はキャラクターについての感想です。
〜キャラクター〜
バシム
まずは主人公のバシムからです。【アサシンクリード オリジンズ※】の主人公としても活躍をしていたことから凄腕のカッコいいアサシンのイメージが強かったバシムですが、そんな彼にも修行をしていた時代がありました。それが描かれたのが今作であり、まだコソ泥だった頃のバシムの失敗などを見ることが出来ました。若さ故の過信による失敗から自らを律して成長をしていく姿や、信念を貫いて力ずくで道を切り拓いて行く姿などは後に成長をしたマスターアサシンのバシムに徐々に近付いていくような気がして過去作をプレイした側として嬉しい親心のようなものを感じたような気がします。
※バシムは【アサシンクリード ヴァルハラ】のキャラクターでした。クリアまでずっとオリジンズだと勘違いしていました。恥ずかしい!(御指摘いただいた方、ありがとうございます)
若きバシムのサービスショットを載せておきますね!(笑)
ネハル
バシムの家族代わりかと思っていましたが、終盤で実は実体が無いバシムの生き写しだということが判明しました。イマジナリー的な存在でしたが、作中でそれを感じさせない演出は見事だったと思います。後から見直すと確かに会話の中に自然に溶け込んではいますが、後々バシムとしか会話をしていないということに気付いたときは少々鳥肌ものであり、所々で自身の存在をやけに肯定してきたりバシムを見守っているという趣旨の発言が多いことにも納得ができます。突き放されてもバシムを見捨てなかったのも彼女がバシムと一心同体だったからですね。
バシムの元カノかと思っていましたが、どうやら文字通り心の友だったようです。
デルヴィス
孤児だったバシムの実質的な親代り。ちょっと怪しい仕事を斡旋しており、少々口うるさいところがありながらもバシムのことを実は気にかけてくれている良い人。バグダッドに移り住んでからもバシムに協力をしてくれるという話でしたが、そういえば私は彼の元には1度も戻りませんでしたね(笑)
便りが無いのは元気な証拠と言いますから。
ロシャン
隠れし者としてのバシムの師匠。アラムートでバシムに剣術やアサシンとしての基本技術を叩き込み、バグダッドに渡ってからも結社を壊滅させるために導いてくれました。しかし最後はバシムに真相を明かさないために手綱を握ろうとしてその愛弟子に噛みつかれてしまいます。結果としてアラムートを離れることとなり隠れし者からも引退?をすることになったようですが、果たして彼女の向かう先はどこになるのでしょうか…。
悪い人ではないのですが、ちょっと真面目すぎましたね。
フラッド
バシムやロシャンと共にバグダッドに向かうことになったベテランの隠れし者。老獪らしく常に落ち着いており、バシムには的確なアドバイスをしてくれました。情報収集や偵察が得意という言葉通り裏方としての活動が多かった印象ですが、おそらく戦いもかなりの腕かと思われます。
かなり頭も良いです。こういう頼れるベテランが居る組織は強いですよね。
アリ
バグダッドでプロパガンダを行っているレジスタンスのリーダー。自信家で目立ちたがり屋であり、常に自分の思うがままに行動をしています。ちょっと勢いだけで生き過ぎている印象がありますが、それが周囲の好感を受けるケースも多々あるだけに余計に厄介です(笑)カリスマ性はありますが部下にはキツく当たるパワハラ経営者のようなイメージでしたね。
良く言えば素直な方でした。自分の欲望にも感情にも真っ直ぐ過ぎますけどね。
ベシ
アリと同様にプロパガンダを行っているリーダー格の肉体派戦士。元々はバシムより前に偵察でバグダッドに行っていたヌルに協力をしており、仲間想いで皆に好かれる上司のような存在です。アリほど目立ちはしませんが皆から認められているのは確かであり、彼が持っていたコインを見てると傭兵が協力をしてくれるのは彼の人間性が成せることかと思われます。しかしその自己犠牲の精神からか敵に捕まっても信念を曲げることはせず、ワシフにゆっくりと腹部を貫かれて絶命してしまいました。良い人は早く亡くなるというのは本当のようです。
顔は怖いけど実は優しい昔気質の職人のような人です。
リベカ
隠れし者の紅一点。バシムとは冗談でお互いをイジれるほどに仲良しであり、ロシャンからの依頼でバシムに剣を打つほどの間柄です。そんな彼女は一緒に修行をした同期の1人でもありますが、アラムート襲撃に巻き込まれたのかどうかは不明です。
笑顔で毒を吐くあたりに好感を持てますね(笑)
ライハン
隠れし者を統べるトップ。ゲーム冒頭ではバグダッドに使者を送ってなにやらコソコソ動いている怪しい人かと思いましたが、別段そんなことはありませんでした。むしろバシムより先にアラムートの地下のことを調べていたり、バシムと戦ったロシャンに対しての処遇なども組織を率いる人物としては適切だったように感じます。もう少し出番があっても良いキャラクターだったかもしれませんね。
言うことを聞かないじゃじゃ馬ばかりで苦労していそうです。
アル=バハムート(カビーハ)
ここからは敵となる結社のキャラクターです。まずは結社の総帥であるアル=バハムートことカビーハからですが、彼女はバグダッドを治めるカリフの妻として裏側から権力を行使していました。それはカリフ亡き後も変わらず、今度は代替わりしたカリフの母親として同様にバグダッドを蝕んでいきました。そんなカビーハですが悪者としてはそこまで際立ってはおらず、どちらかといえば結社が血眼になって探しているアーティファクトに取り憑かれているような印象でした。その証拠にアーティファクトが隠されたアラムートの地下に入るための鍵がバシムだということを突き止めると、敵であるにも関わらずバシムを引き込もうとするほどです。結果としてバグダッドを苦しめてはいましたが、彼女にはそのつもりは無かったのかもしれません。
逆に敵感が薄いところが怖いというのもありますが…
アル=グール(マスード)
石鹸工場を運営している雇い主のマスードは、貧しく仕事を求める移民を雇うふりをして結社のために奴隷として採掘をさせていました。もちろん奴隷なので賃金は支払われることはなく、逃げられないように身分を証明する書類も取り上げています。まさにブラック企業の社長といった立ち振舞いから、つい私も気持ちが乗ってしまい見事な暗殺を披露することになりました(笑)
言うことも成すことも小物ではありましたね。
アル=ラビス(ファジル)
アッバシア地区を支配する知恵の館の主、大学者ファジルも結社の幹部でした。彼は著名な学者として多くの門下生を持ちながら、その裏では知恵の館の地下に人体実験を行っている研究所を所有していました。普段は穏やかな老人を装っておきながら、いざ研究のこととなると人を殺めることを何とも思わないマッドサイエンティストです。ですが研究に夢中になるあまり、実験体になりすましたバシムに仕留められてしまいます。恋は盲目とは言いますが、彼は実験に恋をしていたのかもしれませんね。
彼の目には人々は実験用モルモットにしか見えなかったと思います。
アル=マルディフワール(ワシフ)
アル=マルディフワールとしてシャルキーヤで反乱軍の処刑を行っていたのは、バグダッドの大将軍と呼ばれるワシフです。武力を行使して時にはカリフさえも自らの都合の良いように擁立してきたワシフは、捕まえたベシが命乞いをしないとわかるとあっさりと殺してしまうほど冷徹な人物でした。そんな危険人物は生かしておくことが出来ないのでこちらもあっさりと暗殺をしましたが、ワシフ討伐の功績は全てアリに渡すという契約通りに倒したのはアリだということになっています。まあ、別に良いんですけどね(笑)
冷酷な将軍はバシムが粛清しなくてもいずれ没落したでしょう。
アル=パリカー(ニィン)
カルフというバシムが幼少期を過ごした地区を支配していたのは、表向きには財務官という立場に就いていた東方の女性ニィンです。彼女は商売の街であるカルフの競売から結社の狙う古代のアーティファクトを探していましたが、実際に競り落とそうとしていたのは髪飾りであり、どう見ても私欲が入っているように思います。財務官としてお金を自由に使える立場にあったことを鑑みると、バグダッドの街で使われる経費はかなり怪しい財務状況なのではないでしょうか。
自分意外の人を信用できなかったようです。きっと何かトラウマがあるのでしょうね。
コン
その他のモブ的なキャラクターとしては、バシムの幼少期を共に過ごした悪友コンの出番が多かったかと思います。貧しい環境で育ったことからやはり中々にやり手であり、一筋縄ではいかない商売気質を感じました。そんな彼は出身地である中国からの輸入品で一大事業を成そうという野望があるらしく、そのために明るく楽しく邁進していました。何処か憎めないバシムの幼馴染として、彼が大成できることを願っています。
世渡り上手なので出世しそうですよね。
主なキャラクターについては以上となります。彼ら以外にも一癖も二癖も三癖もあるキャラクター達が各地に散りばめられていますので、ぜひそんな濃い方々とは皆さん自身で触れ合ってみてください。
ということで、次回は操作性という名のシステム面についての感想です。
ではまた。